筋トレを開始して少し経った頃、「自分のトレーニング方法は正しいのだろうか」という不安につきまとわれたことがあります。
いま、こうして私の記事を読んで下さっている方の中にも、そんな不安からインターネットで筋トレについて検索してみた方がいらっしゃるかもしれません。
少しでもガタイが良い友人を見つけてはどんなトレーニングを行っているのか聞いて回っていた私ですが、あるとき友人に勧められYouTubeで各種筋トレ方法を検索しました。
そこで見つけたのが、ボディビルダーやフィジーカーの方々が自分なりの競技者人生の中で見出したおすすめの筋トレ方法を実践も含めて教えている動画の数々でした。
サイヤマングレートの腹筋の凄さ
田中光昭さんはYouTube上では「サイヤマングレート」と一風変わったチャンネル名で活動をされていますが、その体は信頼に値する素晴らしい体の持ち主です。
私は海外も含めた各種の大会映像を見たことがありますが、特に腹筋においてはサイヤマンは日本代表レベルだと思います。
サイヤマンの身体で感心するのは、胸や肩の筋肉も一般人からしたらドがつくほどデカいのですが、トウモロコシか板チョコのようにすら見える、腹筋の各パックの張り出しと密度感が素晴らしいところです。
フィジーカーの方々をインターネット上で見ていて感じるのは、ほとんどの方々が筋肉など関係無しに高身長であること。その点サイヤマンは身長163cmと私よりも小柄で、「自分もどこか1部位でも大きな強みを作れば少しくらい輝けるかも」と感じさせ元気と希望をくれました。
さらに、彼のトレーニング解説は経験とその体で裏付けされたもので説得力があり、体の大きさが近いこともあってとても参考になりました。
男性アイドルグループ「細マッチョ」の腹筋は本物か?
腹筋は、男女関わらず毎年夏には絶対に鍛えねばならない部位として皆さん苦労していることと思います。
近年の日本人に人気な体はいわゆる「細マッチョ」。すらりとしながらも、割れた腹筋が目立ちます。
と言いますか、細マッチョで目立った部位といえば腹筋くらいしか見当たりません。トレーニー界では有名な話ですが、彼らの体は「マッチョ」では無く、体脂肪が低いだけ、なのです。
中肉中背の男性が限界までダイエットした時点で、細マッチョが持つ腹筋を手に入れられてしまうでしょう。なぜなら、人間の腹筋とは生来割れているものなのですから。
「そんな違い、筋トレにハマっている人以外にはわからないよ」と言う意見もあるでしょう。
そう思われる方は、サイヤマンやその他のフィジーカーの方々のレベルまでは行かずとも、腹筋の筋トレをしている人の腹筋と、「細マッチョ」の代表である男性アイドルグループの腹筋を見比べてみてください。その差は一目瞭然でしょう。
私もはじめは、平らな腹に溝ができたものを割れた腹筋と思っていましたが、ヒーロー映画に出てくる主人公の腹筋はそうではありません。
腹筋は、鍛えることで溝が深くなり、一つ一つのパックが高密度な質感を出し始めます。さらに腹直筋だけでなく、腹斜筋も鍛えることで正面から見たときにより腹筋全体に立体感をもたらします。
腹筋は、肩と並んで初心者が軽視しがちな部位だと感じます。「適当に脚を固定して頭を抱え込んで行う、例の腹筋運動をやっておけばいいや」と。
それでは理想に近づくまでに時間がかかる上に、腰などを痛める可能性すらあります。以下に紹介する正しい方法で効率よく、腹筋をトウモロコシのように鍛え上げましょう。
腹筋トレにアブローラーをすすめる理由
腹筋は、鍛えたい方が非常に多いと同時に、「ジムで腹筋をしている人ってあまりいないけど、結局何をしたら良いの?」と戸惑っている方も多いでしょう。
よく、ジムの端のマット運動ブースのヨガマット上などで腹筋運動をしている初心者の方を見かけます。たしかにあの有名な腹筋運動が全く無意味とは言いませんが、初心者~中級者位の方であれば、アブローラーを使うことで確実に、効率よく体を変化させることができます。
腹筋を極めた(と私が思っている)サイヤマンも、「自分は腹筋の筋トレと言えばアブローラーしかやっていない」と公言されています。
ただし、彼の場合は「立ちコロを1日300回、これを週5~6回やっていた」という異次元のバケモノですが(笑)。
アブローラーの正しいフォーム
アブローラーのやり方としては2種類の方法があります。通称、膝コロと、立ちコロ。
膝コロは膝とローラーを床についた状態で、立ちコロは足とローラーを床に付けて行うものをそれぞれ言います。まずは膝コロから始めましょう。こちらでもやり方次第で十分に追い込むことが可能です。どちらの場合でも、大切なポイントは以下の通りです。
1.腰を丸めた状態から徐々に伸ばしていき、反りすぎないようにする
「運動の経験がある人は腰を伸ばしたがる傾向がある」と、私のローラーをやる姿を見たジム仲間がいいました。
背骨を曲げる運動は腹筋を動かし易くし、腰を反りすぎないことで腰を痛めることを防ぐことができるそうです。
私は初心者の頃、腰が痛くてアブローラーをやるのが嫌になったときがありましたが、このアドバイスを意識し始めて改善されました。
2.腕と肩でローラーを引くのではなく、あくまでも腹筋で引っ張るイメージで行う
アブローラーをしていて腕や肩が先に疲れたり痛くなったりする人は、腹筋にしっかり刺激が入っていません。
おへそを持ち上げてお尻側に移動させることでローラーが転がり、腹に繋がった腕や肩が上がってくる、というイメージです。
3.自分の腹筋を見るくらいあごを引く
最初は自分の腹筋を見るくらいのイメージで、ローラーを持った手を見続ける意識で行うと良いでしょう。
はじめから前を向いて行うと、背中を丸めた状態にならないと思いますので、一緒に気をつけるようにしています。
アブローラーの強度を高める方法
膝コロが連続で20回ほどできるようになったら、膝をつかず、足で立って行ってみましょう。
ただし、この時はじめは壁に向かって行い、ローラーが壁にぶつかって止まるようにしてやると安心して限界に挑戦できると思います。
この方法は元ラグビー部の友人が顧問の先生に教わった方法だそうで、私も順調に立ちコロに移行していくことができました。
筋肉痛があるうちは行わない
アブローラーは他の筋トレ種目とは異なり重量設定がないため、できる限界回数まで行います。
よって、限界回数を2~3セット行うことになります。これを週に2~3回行いますが、初めのうちは非常にきつい筋肉痛が来ると思います。
筋肉痛があるうちは絶対に無理をせず、痛みがある部位のトレーニングは延期するようにしましょう。
アブローラーは非常に安価で購入でき自宅でも簡単に始められる、フィジーカーもおすすめの筋トレ方法です。正しい方法で効率よく腹筋をきたえましょう!
(文・Auser)