初めてタンパQさんをYouTubeで見たのが、懸垂動画だった。
小さいお子さんがいらっしゃる普通の主婦の方で、当初は産後太り解消のために筋トレを始めたのだと言う。
タンパQさんは、肩や腕も相当鍛えていてかっこいいが、背中がダントツで魅力的な方だった。
女性も懸垂できる?タンパQさんの魅力
男性の逞しい背中に憧れがあったものの、やっぱり女性と男性は体の作りも違うし、プロみたいによっぽどボディメイクだけに打ち込むくらいじゃないと無理だよなあと諦めかけていた。
しかしタンパQさんはれっきとした女性、しかもまだ手がかかる小さなお子さんのお世話や主婦として家事をこなしながら宅トレだけで鍛えている方である。
すごい、としか言いようがない。私は子供も手を離れかけ、仕事はしているものの自由時間は比較的取れる。
そして背中を鍛えるためにダンベルでトレーニングはしていたが、いまいち背中に効かせることが出来ず、迷走しているところだった。
タンパQさんもダンベルトレーニングもしているが、女性ながらガシガシと懸垂をやる様が非常にかっこよく、私も懸垂で逞しい背中を手に入れたいと思った次第である。
ちなみに生まれてひとかた懸垂が出来たことはない。とにかくやってみなければと懸垂器具を買った。
懸垂で背中を鍛えるメリット
背中の筋肉は、背中で一番大きな部位をしめる広背筋、背中の上部の僧帽筋、そして背中の下部の脊柱起立筋で構成されており、特に広背筋を鍛えると背中の横幅が増し、いわゆる逆三角形の体型になれる。
男性はたくましい体になるし、女性もウエストとのメリハリがつくのでスタイルがよく見える。さらに脊柱起立筋が強ければ腰を痛めにくくなり、僧帽筋を鍛えると肩こり解消を期待できる、と背中を鍛えることはいいこと尽くめのようだ。
そして懸垂運動では主に広背筋と僧帽筋、補助的に脊柱起立筋の3の筋肉を同時に鍛えることができる。やるしかない。下着が食い込む背脂いっぱいのこの背中とおさらばしたいのだ。
懸垂のやり方
懸垂には順手でバーを握る方法、逆手でバーを握る方法がある。
逆手で行うと背中のほかに上腕二頭筋も鍛えられ、いわゆる力こぶが大きくなる。順手で行うと腕の筋肉の関与が少ないので、より背中を中心に鍛えることができる。私のような初心者は、より多くの筋肉を使うことができる逆手の方が比較的容易に出来る。
とは言っても、逆手でも何とか1回できるかどうかという状態だったので、タンパQさんのチャンネルを参考に初めはゴムチューブを使うことにした。
ゴムチューブを使った懸垂のやり方
ゴムチューブをバーに括り付け、足先に引っ掛ける。ブランコの立ち漕ぎみたいな感じだ。体重の負荷をゴムチューブで軽くし、懸垂しやすくするのである。
ゴムチューブの強度は強ければ強いほど楽になるし、膝にチューブを引っ掛けるより足先を引っ掛けた方が楽だ。そうやって強度を調整しやすいのも、ゴムチューブを使った懸垂のいいところである。
私は初め強度の強いチューブを購入し、足先に引っ掛けてやった。まず逆手で10回ほど出来た。しかし順手にすると一気に上がらなくなる。バーに額がつく程度は挙げられるのだが、バーを顎が越えられない。
それでもジタバタと10回ほどやってみた。ちなみにあげる時は胸を張り、猫背にならない事。猫背になると背中に効きにくい。体を持ち上げる時に胸を天井に向かって引き上げるようなイメージでいると猫背になりにくい。
懸垂には、体をわざと揺らして反動を使う上がり方(キッピング)と、揺れを無くして行うやり方(ストリクト)がある。揺らす場合も揺れを無くす場合も体幹の筋肉を使う。体幹による姿勢のコントロールができるようになると、懸垂をより楽に行うことも、より筋肉に効かせながら行うことも自在になる。体はあまり大きく揺らさずに筋肉に効かせるやり方が基本だ。
初めてゴムチューブを使って懸垂をやった日は、なんだかすごく楽しくて調子に乗ってやったら、次の日は全身が筋肉痛だった。
背中はもちろん、腕、肩、脇腹の方まで、上半身が全て筋肉痛だった。これは効く、と思い、筋肉痛と戦いながら日々懸垂にはげんでいる。
変化は少しづつだが感じている。鏡で背中をチェックすると、背中がガッチリとしてきたし、肩も大きくなってきている。その分ウエストはくびれて見えるし、なんだか姿勢が良くなった気がする。
姿勢が良いと疲れにくいのか、確実に前より体が軽い。一朝一夕でできるようなものではないが、一年後の自分を想像しながらこれからも続けていこうと思う。