私は昔から体の線が細く、自分の体にコンプレックスを抱いていました。
体重が軽い分、走ることは得意だったのですが、熱中していた野球ではパワーがないため打球を遠くに飛ばすことができずに嘆いていました。
千葉ロッテ監督 井口資仁選手との出会い
私が中学生の時に衝撃的な出会いがありました。
当時、所属していた野球チームに井口資仁選手が来たのです。当時はダイエー(現ソフトバンクホークス)の中心選手として注目されていました。
スター選手との出会いに私はとても興奮していました。大きな体がとてもたくましく見えて自分もいつか井口選手のようなプロ野球選手になりたいと思うようになりました。
井口資仁の下半身の安定性
井口資仁選手の立ち姿はとてもカッコよく見えたのですが、何より驚いたのは下半身の大きさと安定性でした。
どっしりとした下半身は素振りをしても一切乱れることはありませんでした。
「こんな下半身があれば自分も打球がもっと遠くに飛ばすことができるかもしれない」
当時の私はすぐにトレーニングをはじめようと決心しました。
調べてみると下半身は体の中でも一番大きな筋肉ということでした。大きな筋肉ということは鍛えることで代謝が上がります。代謝が上がればやせやすく、太りにくい体になっていくので、最近では下半身トレーニングはメジャーになってきました。
野球の下半身をつくるスクワット
私は下半身のトレーニングの種目としてスクワットを選びました。
下半身のトレーニングといいながらスクワットはキングオブトレーニングといわれるくらい、全身の筋力をアップすることができるからです。下半身をターゲットとしながらも他の部位も鍛えることができるのはメリットがあると思いました。
バーベルを担いで行うスクワットをやろうと思ったのですが、本や動画を見てみると、ますは何も持たずにフォームを固めたほうが良いということがわかりました。
また、当時中学生だったこともあり、ジムに入会することができなかったのです。最初はぎこちない動作だったのですが、何度かやっているうちにスムーズに動かせるようになってきました。
自重スクワットのやり方
自重スクワットのやり方は次の通りです。
足幅は肩幅くらいに広げ、手は骨盤を横から押さえるようにしてセットします。そこからおしりを後ろに突き出すようにしながら膝をまげ、体を落としていきます。
膝が前に出すぎてしまうと、膝への負担が大きくなってしまうので、極端に前に出さないようにしていきます。ももが床と平行になるまで体を落とすことができれば十分です。
そこからおしりの筋肉を意識して元の位置に戻っていきます。
この何も持たないでおこなうスクワットを最初のうちは毎日10回×3セットやっていました。スクワットについて調べていくとバリエーションがたくさんあることを知りました。沈み込む深さやスピードを変えるだけで筋肉への刺激を変えることができるのです。
自重スクワットの効果は?
スクワットのおもしろさに気づいた私は母親も巻き込み、日課としてスクワットをおこないました。その結果半年もすると、明らかな体の変化が現れました。
おしり周りに筋肉がしっかりとつき、打球も遠くに飛ぶようになったのです。一緒にトレーニングをしていた母親は1カ月ほどで体重が2Kg落ちました。
高校生になるとジムでのトレーニングができるようになり、さっそくバーベルを使ったスクワットを始めました。バーベルを使うと筋肉へ大きな刺激が加わるため、週に2回ペースでおこないました。
最初は10回ギリギリできる60Kgからスタートし、つぎのセットからは50Kgで8回を3セットおこなうようにしました。重さはトレーニングをする日の体調を考慮し変えていきました。
1年後には体がさらに大きくなり、体重も5Kgアップしました。憧れの井口資仁選手に少し近づけた気がして、とてもうれしく思いました。