逆三角形の体を目指すなら背中のトレーニングは外せません。
ただ背中の筋肉はミラーマッスル(鏡に映してすぐ確認できる部位)ではないので、トレーニングをおろそかにしてしまいがち。
せっかく胸や腕、腹筋を鍛えて体を披露したとして、前から見ると「おお~すごい」と言われるようになっても、なんか全体的な迫力に欠ける。後ろから見ると通常の人。みたいなことになってしまいかねません。
マッチョを目指すなら全方位から見られてもマッチョと思われるような人を目指したいですね。
懸垂で逆三角形の体を目指す
逆三角形の体に必要不可欠な広背筋を主とし、背中を鍛えるのに最も効果的な種目は「懸垂」です。
懸垂というと筋トレ初心者の方は腕のトレーニングだと思いがちですが、実は懸垂は背中のトレーニングです。
私も実際に懸垂を背中のトレーニングの日に必ず取り入れていますが、トレーニングを始めたころに比べ明らかに背中が発達しており逆三角形の体に成長していってます。
懸垂で意識したい広背筋の解剖学
まずどのトレーニングにも言えることですが、そのトレーニングでどの筋肉を発達させたいのか、その筋肉はどこからどこについていてどういう動作をするのかを把握することが重要です。これを意識性の原則とも言います。
では懸垂でどの筋肉を発達させたいかというと、背中全体で特に広背筋を発達させるために行います。
そしてその広背筋は、まず骨盤の後面(背中側)から大体背骨の真ん中あたりまでずらーっと付着して始まり、そこから上腕骨(二の腕の骨)の前面に停止します。
つまりこの筋肉を収縮させるには、胸を張りながら肘を腰にぶつけるようにします。そうすると広背筋が効率的に使えます。
この動作をそのまま懸垂の時に行うと広背筋に効かせることができます。
広背筋に効かせる懸垂のコツ
懸垂時は順手で親指は外して握ります。そして肩幅よりこぶし一つ分広く持ち、胸を張り肘に腰をぶつけるイメージで体も引いていきます。
この肘を腰にぶつけるイメージが特に重要で、私もこの動作を覚えてから広背筋に強烈に効くようになりました。
この懸垂を限界まで3セットを週2~3回行うようにしましょう。
懸垂をフルレンジで行うと効果的
また、懸垂を行う際は必ずフルレンジで行うようにしましょう。つまり1回1回肘を伸ばしきるか、伸ばしきる直前まで体を下げきるということです。
体を上げ下げする距離が短いとそれだけで筋トレの効果が薄れてしまいます。私も最初は懸垂がフルレンジだと1回しかできず、余り肘を伸ばしきらない懸垂をして時期がありました。
可動域を狭くすると確かに回数こなせてやった感は出るのですが、正直成長は感じられませんでした。
そこからフルレンジで行うようにしたところ、じわじわと回数も増えていき1年ちょっとで懸垂が1回→12回できるようになりました。
なので懸垂は自分の成長のためにもフルレンジで行うことをお勧めします。
懸垂はぶら下がれるところさえあればどこでも出来、逆三角形の体を作るために非常に有効なトレーニングなのでぜひ取り入れましょう。
(文・Koshikiya)