ピラティスのヒップロール(グルートブリッジ)のやり方と効果

以前ピラティスの先生に、

「太ももの前、横が発達しすぎており、太ももの裏(ハムストリング)が弱すぎる。そのせいで、太ももの横のハリが取れないし、姿勢や歩幅に影響が出ている」

と指摘されたことがあります。

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ピラティスのヒップロールとグルートブリッジ

自分の弱点であるハムストリングを鍛えるために、ピラティスの先生に教わったヒップロールを行うことにしました。

ヒップロールは器具を使わずに、自分の体の重さを負荷にして行うトレーニングです。

フィットネス業界では、この同じ運動をグルートブリッジという呼び方をするようです。

その名の通り、太もも(特に後ろ側)をターゲットとするブリッジです。普通のブリッジのように首は反らせずに肩は地面につけたままで足側だけでブリッジする、といった動きになります。

ピラティスでは体のゆがみを調整するという意味合いが強く、背骨のひとつひとつに意識を向け、とても丁寧に動作するところが印象的でした。

ヒップロールのやり方

実際にやってみると、メインターゲットのハムストリングだけでなく、全身の筋肉を使う運動であることが分かりました。

ピラティスの先生は、スタート姿勢、動作中に意識するポイント、呼吸の仕方など丁寧に教えてくださいました。

回数や時間より、質が大切という意識で行っています。これからそのやり方をご紹介します。

ヒップロールのスタート姿勢

まず、ヒップロールのスタート姿勢を作ります。

仰向けになり膝を立て、足の幅は拳1個分。膝がパカッと開かないように、太ももの真ん中にボールや軽いブロックを挟むといい目安になります。

お腹に力を入れずに、フッと力を抜いて、腰と床の間にはスペースが空かないようにします。その際、腰を床に押しつける必要はありません。

みぞおちの辺りが持ち上がらないように床に沈めます。肩甲骨はオヘソの方向に引き下げ、脇を30度ほど開きます。

手の平は床につけて肘は自然に伸ばし、首の後ろを長くして、喉元や顎をリラックスさせます。

ヒップロールの腰を浮かせる動作

このスタートのポジションができたら、呼吸を止めずに骨盤を恥骨側から背骨を下から1つ1つバラバラに動かす意識でゆっくり順番に持ち上げます。

このとき、足の裏、指など、浮くところがないように足の裏全体で床を押す意識が大切です。

また、手の平全体で床を押すことで、肩甲骨の下あたりの背中の筋肉を使うこともできます。背中を使って床を押すことができると、腰が反り上がったり、みぞおちが持ち上がったりしないというメリットがあります。

ヒップロールの腰を下ろす動作

正しい状態で3呼吸ほどキープした後、吐く息で、背骨を頭に近いところから順番に1つ1つ降ろしていきます。

その際、背骨を遠くに置いていく意識で行うのがコツです。この流れをじっくり行うと、1日3~4回繰り返すだけで、筋肉をしっかり使った感、トレーニングをした感が得られるはず。

中・上級者に向けたポイント

慣れてきたら筋肉を縮めることより、筋肉が働く方向を意識すると、より効果が得らます。

筋肉の動く方向というのは、例えば足の裏は床の方向、ハムストリングや腹筋は膝の方向、背中、二の腕、手の平は床の方向に伸びていくイメージを持つ、という感じです。

ピラティスのヒップロールの効果は?

こうしたポイントを意識してヒップロールを続けたところ、始めのうちはハムストリングスがつってしまって、すぐ筋肉痛になり、全然できなかったのですが、続けていくうちにつってしまう回数が減り、スムーズに動けるようになりました。

多少筋肉痛になったとしても、このエクササイズをした後はハムストリングスを意識しやすくなるため、立ちやすい、歩きやすい、大股で歩ける、という変化がすぐに感じられました。

ハムストリングが使えることのメリット

ヒップロールを始める前の私の体のコンディションについて、もうすこし詳しくお話しします。

学生時代の部活動の影響だと思いますが、ハムストリングスを使わないといけない場面で使わず、太ももの前面を優位に働かせてしまう癖がついていました。

そんな私が日常生活でハムストリングスを優位に使えるようになると、前傾姿勢であった基本姿勢が、重心を多少後ろにかけてもバランスがとれるようになりました。

長年、太ももの外側のハリが気になっていたけれど、使いすぎないようになると太ももの太さもバランスがとれたようです。

姿勢が悪いとお尻も垂れ下がってしましがちです。ヒップロールにはヒップアップの効果も期待できそうです。

太ももに自信が持てるとスキニーデニムや、タイトスカートをかっこよく着こなせるので、この調子で続けていきたいと思います。

(文・ゆうこっこ)

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