大迫傑をお手本に!マラソンに生かすドローインのやり方

マラソンをやっている理系大学院生で日頃は熱中症と記憶に関する研究を行っております。

研究活動で得てきた熱中症に関する知識を生かし、夏場のトレーニングの立案、コンディションの調整などにも取り組んでおります。

私はマラソンを始めて5年目になりますが、今では2時間48分の自己ベストを持っております。しかし、マラソンを始めてからの最初の3年間は、30km以降のフォームの崩れや失速を抑えきれず、まともにフルマラソンを走り切れたことがありませんでした。

なんとか30km以降の対策をしていきたいと考えている時に、たまたまあるマラソン記事を見かけました。それが現在のフルマラソン日本記録保持者である大迫傑選手の記事でした。

>>継続できなければ結果が出ない!ライザップ式の真実
そんなに甘くない! 挫折者多数のわけとは???

フルマラソン大迫傑をお手本に

大迫傑選手はマラソンのトレーニングの一環としてウエイトトレーニングを取り入れており、彼自身の弱点を補正することを目的として行っていたそうです。

当時の私はマラソンは体重が軽ければ軽いほどタイムが良くなるという概念を持っていたため、大迫選手がウエイトを取り入れていることを知り、衝撃を受けました。

私もフォームの崩れという弱点を克服するために、大迫選手のトレーニングを参考にウエイトをやるようになったことが筋トレに興味を持ち始めたきっかけとなりました。

フルマラソンにもウェイトトレーニングは有効

実際、ウエイトを始め3カ月が経ち体にも変化が見え始めた頃、走りにも変化が出てきました。

フォームがほとんどぶれなくなったのです。また、筋力が増えたことで代謝が上がり、体脂肪率9%だったのが6.8%まで減っていきました。

マラソンで記録の出ていなかった3年間は9%前後をキープしていたため、この変化には驚きました。フルマラソンの記録もどんどん伸びていき、筋トレの魅力にもどんどんはまっていきました。

そんな私が筋トレやランニング、また私生活で意識していることを今回はご紹介致します。それはドローインと言われるおなかを締める運動です。

フルマラソンに生かせるドローインのやり方

ドローインとは、解剖学的に言うと「腹腔を覆う筋群を収縮させる」動きになります。これにより体幹を安定させ、体のアンバランスや弱点を克服し、人間が本来持っている能力を呼び起こすということを目的として行われるトレーニング方法です。

このドローインが運動中また私生活の中でできるようになると体幹が安定し、代謝も高まることで太りにくい体を作ることが出来ます。

私自身、このドローインを意識し始めた頃から、より全身を上手く使いウエイトや走りに生かすことができるようになったと実感しております。

ドローインの手順は次のようになります。

  1. まず床に仰向けになり、両膝を軽く曲げます。その際、肛門の少し前のあたり(骨盤底筋と呼ばれる場所)を意識します。
  2. 鼻から大きく息を吸い、おなかを膨らませます。
  3. 口から息をフーッと吐きながら、ヘソを床に近づけるようにおなかをへこませていきます。
  4. おなかがへこんで平らになった状態で、ドローインが完了となります。

ドローインのコツと応用

ドローインでは、腹腔をつくる4つの筋肉(上:横隔膜、側面:腹横筋、背面:多裂筋、下:骨盤底筋)を収縮させ、コルセットを巻いているようなイメージでおなかを締め安定させます。

もともと柔らかい腹腔がキュッと締まることで体幹が一本の軸となり安定するというイメージです。床に仰向けになりやるやり方がやり易いですが、直立の状態でもできます。電車の立っているときなどにも是非やってみてください。

歩いている時や直立している時にドローインの状態をキープするのは意外と簡単にできると思いますが、ドローインの状態をキープしながら筋トレをするのは非常に難しいと思います。

床に仰向けになりドローインをした状態で脚を上げた際、へこませていたおなかが元の状態に戻っているとドローインが外れている状態となります。これは脚を上げる際に腹直筋を頼り脚を上げてしまっているため、ドローインが外れてしまいます。

ドローインをした状態でこの動作ができるようになると、ドローインをしたまま筋トレやランニングをする感覚をつかみやすくなります。

最初は難しいと思いますが根気強くやることが重要です。本気でドローインをものにするためには、癖のようにドローインができるように私生活から意識することが大事になってくると思います。ドローインは継続が必須です。

ドローインの効果を実感できるようになると今まで以上に効率よく体を動かせる感覚が身につくと思います。

(文・こたこたろう)