高校1年の秋にウエイトリフティング部に入部しましたが、その時の顧問から「ハムストリングスを鍛えろ」と言われました。
いったいどこの筋肉だ?と思っていましたが、その先生から話を聞くと、ウエイトリフティングにとって大切な筋肉だということがわかりました。
ウエイトリフティング部顧問との出会い
先生は、体育の先生でしたがウエイトリフティングは専門競技ではありませんでした。本当は野球が専門でしたが、筋肉やトレーニングのことにとても詳しかったです。
先生自身も40近い歳でありながら背中や足の筋肉は若いアスリート並みの筋肉のように思えました。顔もかっこよく、女子生徒からも人気がありました。そんな先生に憧れを持っていたのは、私が学校に行くきっかけを作ってくれたからです。
高校入学で違う部活に入部しましたが、先輩や顧問の考え方と合わず、退部しました。学校にも行きたくなくなっていたところウエイト部の顧問が気にかけてくれ、誘ってくれました。同級生の誘いもあって、ウエイト部に入部しました。先生の優しさには本当に感謝しています。3年間熱心に指導していただいたおかげで、大会での結果はまずまずでしたが、無事に高校を卒業することができました。
瞬発力を生み出すハムストリング
ハムストリングを鍛えろという顧問の先生からの指導を受け、まずハムストリングスとはなんだと思い、聞きました。ハムストリングスは、太ももの裏の筋肉のことを指しています。
役割としては、立ち上がったり走る動作に加え、ボールを投げたりパンチを打つ時の軸足を蹴る時に使われます。足を後ろに振り出し体を動かすアクセルのような役割があり、鍛えることで瞬発力の向上につながります。
一瞬の力で体重の倍近いバーベルを持ち上げるウエイトリフティングにおいて最も重要な力だと言われています。さらに、ハムストリングスは急な方向転換や体をストップさせる時にも使われるので、バスケットボールやサッカーといった攻守の切り替わりが激しいスポーツにおいても非常に大切です。
また、鍛えるということは力を強くするだけではなく、柔軟性があることも求められています。ハムストリングスの柔軟性がないと、スポーツ中に肉離れなどのけがをしてしまう可能性が高まります。さらに、癖になって再発しやすくもなるため、先生が「鍛えておけ」といった理由がよくわかりました。
ハムストリングスを鍛えたおかげで、バーベルを一気に持ち上げる「スナッチ」という種目での記録が大きく向上することになりました。おまけに足も太くなり、鏡でテェックするようになりました(笑)
ハムストリングスを鍛えるグットモーニングのやり方
ハムストリングスを鍛える時にオススメのトレーニングとして、グットモーニングがあります。
まず、両足を肩幅に広げてまっすぐ立ちます。両手を頭の後ろにしてお腹に力を入れ背中を伸ばします。腰から前屈をし、ハムストリングスが伸びていることを感じながら、背中と床が平行になるくらいまで上半身を低くしていきます。
この時、お尻を後ろに突き出すようなイメージで行い、慣れるまでは膝は多少曲がっていても構いません。上半身を倒したら最初の姿勢に戻すことを繰り返します。
視線は前を向くことを意識してください。そうすると、背中が伸びていて猫背になることもなくなりますし、腰を痛める危険性も少なくなります。やってみると気づくかもしれませんが、挨拶をするような動作と似ているため、このような名前になっているとも言われています。
動きに慣れてきたら、負荷をかけるために、バーベルを肩に乗せて同じ動きをします。重量は、8〜10回できてフォームが維持できるくらいの重さで行なってください。このトレーニングではハムストリングスはもちろんのこと、背中にも刺激が入ることになります。初心者であれば、無理にバーベルを使わなくとも、フォームを意識して行うだけで十分な効果を出すことができます。