恐らくボディビルに興味のない方は木澤大祐さんの名前すら知らない方も多いと思います。
ですが、私のいるパーソナルトレーナー業界やボディビルの世界では知らない人はいない存在です。
パーソナルトレーナーが見た木澤大祐
私が木澤大祐さんに憧れを持った理由は、セミナーで実際に彼の身体と自分の身体を比較する機会があったからです。
それまでは、雑誌やYouTubeで見るだけだった木澤さんが地元のジムでセミナーを行うと聞いて、これはチャンスだと参加することにしました。
実際にセミナーを受け、自身が普段パーソナルトレーナーとしてクライアントに伝えている事、トレーニングのやり方に間違いはないと確信した反面、彼の重量に対するこだわりに驚かされた事を覚えています。
セミナーの終わりに木澤さんと並んで写真を撮る機会が巡ってきました。
木澤大祐の大きな上腕二頭筋
木澤さんは日本一の高さを誇る上腕二頭筋を持っており、全身の筋肉量が私とは違いすぎて、並んで撮った写真を見るたびに「まだまだだ」と言われてるような気がします。
ジュラシック木澤と呼ばれる彼の筋肉量の中で一際目を引いたのは、やはり上腕二頭筋でした。
上腕二頭筋と言えば、一般的に力こぶと呼ばれている部分であり、夏が近づくと男性が鍛える部位ナンバー1ではないでしょうか。
逆に、私はそう言ったミーハーな理由が好きになれずこれまで重視する事はありませんでしたが、木澤さんの凄さを目の当たりにして以来非常に熱心に取り組むようになりました。
上腕二頭筋には、肘を屈曲させる作用がありますが、背中のトレーニング等でも補助的に使うので、積極的に鍛える事で見栄えのみならず他のトレーニングにも良い作用をもたらしてくれます。
セミナーを参考にしたバーベルアームカール
実際に木澤さんのセミナーを受けた私が上腕を屈曲時43cmまでサイズアップしたトレーニングをお話しします。
木澤さんがもっとも大事にしていると仰った、アームカールを私もメイン種目に据える様になりました。
その中でも高重量を扱えるバーベルアームカールを採用し、40kgで3セット6から10回を行いました。
ここで、もっとも重要な事は扱える限りの高重量を扱う事ですが、必ず守っていたルールが2つあります。
バーベルアームカールのポイント
まず1つ目に、エキセントリック収縮時、つまり腕を下ろす時に負荷を逃さず上腕二頭筋がストレッチしていることを感じること。
全てのトレーニングに言える事ですが、重りを持ち上げたあと、そのまま勢いよく下ろすのではなく重さを受け止めながら下す事が大事です。
2つ目に、チーティングを使ってもフル稼働域で行い対象筋への刺激を逃さない事です。
以上の事を踏まえて実際に行ったトレーニングを説明します。
チーティングを取り入れたバーベルアームカールのやり方
まず、肩幅程度にバーベルを持ちます。この時手首が痛い場合はEZバーを使用すると上腕二頭筋の高さを作る長頭側への刺激も大きくなります。
そのまま軽く背筋を伸ばし、脇をしっかり閉めたまま腕を曲げて行きます。
この時、腕をすくい上げる様にする事で上腕二頭筋の収縮を意識しやすくなります。
肩をすくめてしまうと負荷が僧帽筋上部へと逃げてしまうので肩をしっかり下げます。
肩を下げた状態でアームカールの動作を行うとより肩側まで収縮しているのが分かると思います。
チーティングのコツ
このフォームのまま出来る回数重ねますが、どうしても後半になるとスティッキングポイントを越えられず、あげることが出来なくなるのでチーティングを使います。
チーティングは足を軽く曲げ、その反動を使ったり、上半身をそらして行う場合もありますが、私は最初に腰をそらしてしまった為腰を痛めそうになったので、膝の伸展を使ってチーティングを行いました。
チーティングで挙げた後は、2秒ほどかけて腕を下ろして行きます。
トップボディビルダーは、この方法で80kg以上のバーベルアームカールを行うのですが、初心者や中級者の方であれば限界10回出来る重量をチーティングなしで行い、どの様に上腕二頭筋に刺激が入るかを確かめながら行う事をお勧めします。
他にも、ストレッチ種目となるシーテッドアームカールや上腕二頭筋のピークを作る為の種目を行いましたが、やはりこのアームカールがもっとも効果的でした。
長頭でピークをつくることにこだわり過ぎない
上腕二頭筋は、高さを作る長頭と厚みを作る短頭に分かれていますが、木澤さんと実際に会うまではピークを作るのに長頭が大事だと思っていました。
しかし、実際には木澤さんの上腕二頭筋は短頭があまりにも大きく長頭を押しつぶさんばかりでした。
つまり上腕二頭筋全体に刺激を入れる事が重要であると考え、この様な種目をメインに据えた結果上腕二頭筋を大きく肥大させることに成功し、怪我などをする事もありませんでした。
今後も、憧れの木澤さんの上腕二頭筋を目指して試行錯誤しながらトレーニングしていこうと思います。
(文・翔)