筋トレを始めてからというもの、インターネットで様々な動画を見たり記事を読んだりして、筋肉トレに関する情報収集を行っていました。
筋トレ世界には神のような御方が数多く存在しています。
トムプラッツ、極太の大腿四頭筋
トムプラッツ氏は現在御年64歳。1970年から1980年に活躍したアメリカ人ボディビルダーで、ボディビルの国際大会である「Mr.オリンピア」にも出場していた御方。
アーノルド・シュワルツェネッガーなどが現役で出場していた時期でもあり、おそらく競い合っていたのではないかと思われます。
トムプラッツ氏の肉体は全身凄い迫力なのですが、特筆すべきはその「極太の大腿四頭筋」。人間の足は、ここまで太くなるのか…と、唖然としたものです。
トムプラッツ氏は高重量のバーベルスクワットを行い、極限まで大腿四頭筋群を追い込んで鍛え上げる方法をとられていたようで、そのトムプラッツ式スクワットは世界一きついとも言われています。
筋トレを始めた頃の私は上半身ばかりに目が向いてしまい、大胸筋だ!シックスパックだ!と意気込んで下半身をおろそかにしておりました。
要するに、辛いスクワットやランジから逃げていたというわけです。
なんとなくスクワットを避けていた私は、トムプラッツ氏の動画を見かけたことがきっかけで、本気でスクワットをやるぜ!というスイッチが入りました。
さすがにあそこまで足を太くするつもりはありませんが、スクワットに対する氏の筋肉名言に感動した私は、以後真面目にスクワットに取り組むことになっていったのです。
大腿四頭筋を鍛えるメリット
大腿四頭筋を鍛えることで得られるメリットについて見てみましょう。
太ももが大きく見える
これはスクワットを行った場合に特に顕著なのですが、大腿四頭筋を鍛えると同時にハムストリングスや内転筋も鍛えられる為、太もも全体が大きく見えてきます。
姿勢が良くなる
大腿四頭筋を鍛えると確実に姿勢が真っ直ぐになります。トレーニングは体幹部にも大きな刺激が入るものが多いです。大腿四頭筋は、他の筋肉群に比べると高重量・高負荷がかかるメニューが殆どで、効果的に行うためには正しいフォームを意識しなければなりません。
結果的に体幹部分にも大きな刺激が入り、体幹が鍛えられることで姿勢がよくなるという効果があるのです。いまや大地に根が張っているくらいの気持ちで歩いています。
疲れにくくなる
大腿四頭筋群の筋力が高まることによって、日常生活において疲れにくくなります。
現代社会は立ちっぱなしだったり、一日中歩きまわったりする仕事も多く、下半身が安定するだけで疲労の度合いが全く変ってきます。
階段の上り下りやちょっと走る動作が必要な時も、体がすぐに動くようになりました。私は仕事で立ったまま接客を続けてきましたが、足を鍛えてからというもの「あ~、座りたい…」と思わなくなりました。さらにむくみの解消にもなっているようです。
基礎代謝が上がり、痩せやすくなる
大腿四頭筋は大きな筋肉群のため、鍛えることで基礎代謝が大幅に上がります。下半身にある筋肉は大きいものばかり。
大腿四頭筋などを中心に体全体で見ても大きな筋肉群は下半身に集中しています。大きい筋肉が多いということは消費されるカロリーも大きいということです。
トレーニングによって大きな筋肉群がさらに増えれば増えるほど基礎代謝も高まるので、ダイエットを効率よく進めるという効果が期待出来ます。スクワットは女性にもおすすめです。
重い荷物を持てるようになる
大腿四頭筋を鍛えると、当たり前のことではありますが足の踏ん張りがきくようになります。
腕力だけでは持てなかった重い荷物を持つことが可能となります。これは私も経験しました。力の弱い女性からの評価が一気にあがります。逞しい男に生まれ変わるためにも、やはり下半身のトレーニングは外せないですね
トムプラッツ式スクワットのやり方
「スクワットはこの世で最も辛いことだ。最も辛いことが、最も効果的なのだ」(トム・プラッツ)
トムプラッツ式スクワットはバーベルを使用するため、自宅にバーベルがない方はジムに行ったときに試してみてください。
基本的には通常のバーベルスクワットと同じですが、膝をしっかり曲げてかなり下までしゃがみます。ほぼフルボトムといえるほど深いスクワットです。
フォームの特長として、足幅が狭い「ナロースクワット」となっており、また、バーベルを背中の高い位置で担いで動作中の前傾が小さい「ハイバースクワット」でもあります。
このようなハイバースクワットでは、膝はつま先よりも前に出ますが、これは悪いことではありません。
私は次のポイントを意識して行っていました。
- バーを肩の上に高い位置で僧帽筋の上に置く
- プレートから中間ぐらいの距離でバーを握る
- 脚は骨盤幅~肩幅程度、つま先を気持ち外側へ
- 真正面を向いたまま、背中も真っ直ぐにして前傾しない
- 深く息を吸いながら、ゆっくり体を下ろしていく
- 限界まで低く下ろしたところで、少しキープ
- 形を崩さないように、ゆっくりと立ち上がる
トムプラッツ氏自身はかなりのハイボリュームで行っており、トータルで50レップ~150レップにもなったそうです。
スクワットトレーニングがボリューム重視という点は、同時代のアーノルド・シュワルツェネッガーのトレーニングにも見られる特長です。
ただ、普通の人がトムプラッツ氏と同じボリュームをこなすのは難しいので、私は限界回数まで行た後、インターバルを30秒とり、合計3セット行っていました。
これは滅茶苦茶きついです。限界の回数を行う事で効果を発揮するというトムプラッツ氏の考え方を反映したやり方なのですが、まさに自分を超えていくという感覚が肌で分かってきますね。
自重トレーニングで行うスクワットのバリエーション
トムプラッツ式スクワットの特長がハイボリュームという点にあることにふれましたが、高重量のバーベルを用いたハイボリュームトレーニングは一般人には過酷すぎるかもしれません。
自重トレーニングであれば、高回数を行っても怪我のリスクを抑えて継続することができます。
私がスクワットをやり始めたころ行っていたのが、100回スクワットです。最初は10回を3セットというように標準的なセットでスタートしましたが、全くモチベーションも上がらなかったので、一気に100回のスクワットを行うことで足を追い込んだところ、太ももを進化させることが出来ました。
私は飽きないよう3つのパターンを行っています。
ノーマルスクワットを連続100回
読んで字のごとくです。今ではおもりを入れたリュックを担いで行っており、どうにかして足をパンプさせるようにしております。
ノーマルスクワットを10分間繰り返す(50秒行い10秒休む)
タバタ式トレーニングをヒントにしたトレーニング。回数ではなく時間で区切り、心拍数を上げながら行います。おもりを入れたリュックを背負ってやると10分持ちませんが、確実に足を限界まで追い込むことができます。不思議と日頃のストレスも吹き飛びます。
10種類のスクワットを10回ずつ行う
飽きないために10種類のスクワットを連続して行います。同じスクワットを100回やるよりも心理的な負担感は少ないように感じます。
- ノーマルスクワット
- 相撲スクワット
- サイドスクワット
- ボトムポジションスクワット
- スキースクワット
- ジャンプスクワット
- スクワット&キック(サイド)
- スクワット&キック(バック
- イン&アウトスクワット
- パルススクワット
①から⑩を順番に10回繰り返して終了です。
スクワットの方法は沢山ありますが、大切なのは毎回足の筋肉をオールアウトさせることができているかどうか、それにつきると思います。
(文・フロントマン)